相棒の世界
「これは…何の地図だ?」
ニカが聞くと、ガイドンはまた陽気な声で言った。
「北の森の地図です!」
「北の森?」
「はい!」
そんなものを手に入れてどうする、そう思って俺はガイドンの方に顔を向けた。
「そんな地図が必要なのか?」
「はい、実はこれがないと占い師のところにはたどり着けないんすよ!」
「っ!?」
たどり着けない?
どういうことだ。
「北の森はものすごく広いんです!
そりゃーもう今まで歩いてきた道など比にもならないくらい!!
ーーーこれは近くの酒屋でもらったやつです!
北の森に入るときは、みんなこの地図を持って入るだとか!!」
「うん……」
俺は顎を触った。
実際、そんなに北の森が広いとは考えてもいなかった。
だがよくよく考えてみれば、北の森には数え切れないほどの村や集落があり、その上だれもが立ち入ったことのない場所までも数々存在する。
そう考えてみれば、そこが広大な土地であることは認めざるおえないのかもしれない。