相棒の世界
「酒屋の旦那は本当にお優しい方です!
森のことを聞いたらすぐにこの地図を持ってきてくれやした!!」
嬉しそうにするガイドンに、俺は自然と眉が下がった。
ーーーまあ、とにかく。
この地図を使って占い師のところへ行くしかない。
俺は目が見えない。
ガイドンとニカを信用して進むしかないな。
「ーーーあ」
ふと、俺はガイドンの方に顔を向けた。
「ガイドン」
「はい!」
「お前、まさか占い師がいる場所はわかってるんだろうな?」
「ははっ、もちろんすよ!」
ガイドンは地図の一点を指した。
「ここですジョンさん!」
「…っ…ガイドン、俺ではなくニカに見せろ」
「あ、すみません!そうでしたね!!
ーーーニカさん、ここっすよ!!」
ガイドンはニカに地図を見せた。
「………」
たちまち黙り込むニカ。
「どうしたニカ」
俺が聞くと、ニカは静かに言った。
「なかなかの距離だと思ってな」
「どのくらいで行けそうだ?」
「…見た所、占い師の場所は北の森の北部だからな…はやくて2週間ではないか?」
「…っ!2週間!?」
ずいぶんと遠いじゃないか…