相棒の世界





「ガイドン、本当に村は見つからないのか」



「はい、地図も見てるんですが…」



俺の手を引きながら、ガイドンは片手で地図を取り出した。




「ハァ、ハァ…」



後ろのニカは息をあげている。




「…ったく……」



最悪の状況だな…。




「…ニカ」



「な、なんだ…」



「足手まといになられるのはごめんだからな…
ほら、背に乗れ」



俺はその場にしゃがんだ。



ニカはまだ6歳だ。



こんなに無理をさせるわけにはいかない。





「…い、いい。…自分で…歩く」



ニカは俺を通り越して歩き出した。



「ちっ…ニカ!」



「っ…」



「言い方が悪かった。
お前は無理をするんじゃない。
いいから乗れ、これは命令だ」



「何が命令だ。
お前の家来に…なった覚えはないぞ…
うさ…ぎ……」




パタンッ…




「っ!」



ニカが倒れる音が聞こえ、俺はすぐに立ち上がった。



そしてすぐに駆け寄る。




「ニカ!!おいニカ!!!」



「はぁ…はぁ……」




肩を揺すっても、聞こえてくるのはニカの苦しそうな息だけ。





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