相棒の世界
一時間ほど歩くと、とうとう俺たちは開けた場所についた。
「ジョンさん着きました!
そこに湖がありやすよ!」
「よし…ハァ…こいつを横にして、水を飲ませてやれ…ハァ…」
ニカとニカの分の荷物を持っていた俺自身も、かなり体力は消耗していた。
水を飲まなければ、本当に死にそうだ。
指示通りに場所にニカを横にすると、ガイドンは急いで水を汲んできてくれた。
「水です!ニカさん…!」
ニカの頭をそっと起こし、少しずつ水を飲ませていくガイドン。
「んっ…んっ…」
「少しずつですが、水はちゃんと飲んでいやすよ!ジョンさん!」
「そうか…ハァ…それはよかった…」
俺はその場にバタンと座り込んだ。
なんて残酷な森なんだ。
肩で息をしながら、俺はそう思っていた。
「ジョンさん!!
ジョンさんも水を…!」
「ああ、頼むガイドン…ハァ…
しばらく立ち上がれそうにない…ハァ…」
小さなコップに水を汲んできてもらうと、俺はそれを一気に飲み干した。
「んっ…んっ…はぁ……」
冷たい水が喉を潤わす。
少しばかりだが体力が戻った気がした。