相棒の世界




「…まあ、そうだよな」



ハァ、と息を吐きながら、俺は首を下に向けた。



「お前が意外と体力を持っていることに、少しばかり疑問を持ったんだ。

ずっと町の隅っこで生きていた職なしの奴が、どうしてこんなにも体力があってーーー

占い師の場所を知っているんだってな…」



「…っ」



またもやガイドンは黙り込んだ。



しかし、沈黙を打ち消すようにすぐに口を開く。




「な、何を言ってるんすかジョンさん…
俺はずっと一人で生きてきたんですよ!?
体力なんて有り余るくらいにありやす!!

ーーーそれに、占い師の女と出会ったのも本当に偶然なんです…
俺は運がいい人間なだけっす!!」



「………」




必死に言い訳をするようなガイドンの慌しさに不審感を持ちながらも、俺は仕方がなく目を瞑った。




「そうか…ならいい。
悪かったな、変に疑ったりして」




「そ、そんなことないですよ!!
ジョンさん!!」








ーーーそのあとすぐにガイドンは、もう一度水を汲んでくると言って、すみやかに去っていった。



「………」



俺は唇をギュッと結んで、ひたすら眉を寄せていた。





あいつーーー



何か隠しているんじゃないか…?






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