相棒の世界





「ーーーこれからどうしやすか?
ジョンさん…」



ふとガイドンが訊ねてきたため、俺は眉をひそめた。




「そうだな…」




今は食料がない上に、ニカの体調だって最悪の状態だ。



無理やりミラを連れてきてしまったが、やはり目先だけのことしか考えずに進むと、苦労ばかりが増えてしまうものだな。





「あの…湖の水は飲まれました?」



ふと、ミラが口を開いた。



「湖……ああ、あの湖か」



きっとミラが言っているのは、俺たちが屋敷に入る前に立ち寄った湖のことだろう。



「飲んだぞ」



「そうですか…」



「それがどうしたんだ」



「あ、えっと…」




ミラはモジモジしながら、再度口を開いた。




「どうやらあそこの水には回復効果があるみたいなのです。
ちょうど通りかかった部下たちが話しているのを、部屋越しに聞いておりました。
おそらく以前よりも体調が回復しているのではないかと思うのですが…」



「…っ…本当か?」



「はい」





俺は自分の肩を回してみた。




言われてみればーーー



湖に着く前のだるさや重さは、今になっては全くない。






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