相棒の世界
「ーーー本当だな」
「言われてみればそうですね、ジョンさん!
ニカさんを抱えているのが全然苦じゃないですよ!!」
ガイドンは嬉しそうに足踏みをした。
「あと、食料が足りていないとなれば、湖の反対岸にある果実を食べてください。
湖の水を引いている故、おそらくその果実も回復効果があると思います」
「なるほど…」
ミラはもしかしたら…
ここら辺の環境について詳しいのかもしれない。
連れてきて本当によかった。
「よかったら私が案内しますが…」
ミラはまた体をモジモジとさせた。
「ああ、よろしく頼む」
おそらくニカもそのうち回復していくはずだ。
なにせ湖の水を飲ませたのだから。
とりあえず今は、その果実で腹を満たさないといけないな。
腹が減って死にそうだ。
ーーーその後、俺たちはミラの案内の元で、湖の反対岸へと到着し、木に実っている甘い果実を口にした。
「うまいっすねー!ジョンさん!」
「ああ、生き返るな」
ニカにも細かくした果実を口に含ませ、俺たちはその場で野宿することになったのであった。