相棒の世界
「うぅ…っ!…ま、待て!話せば分かる!」
父は近づいてくる俺の姿に気づいたようだった。
必死になって弁解している。
そんな弁解など、俺にとっては言い訳にしか聞こえない。
お前がやったことは、もう取り消せないんだ。
俺は父の声を無視しながら、ゆっくりと近づいていった。
父の声が目の前に聞こえたところで俺は足を止めた。
そしてーーー
剣を振り上げる。
「や、やめてくれぇぇぇ!!!」
父はまるで子供のような、裏返った声で叫んだ。
俺はーーー
「グサッ!」
剣を振り下ろした。