相棒の世界
「だからねぇ…
アイツが死んだ時、本当にショックだったよ。
人生の中で一番ショックを受けたかもしれない。
ーーー悲しかったねぇ…」
「…っ」
俺は唇をギュッと握りしめた。
俺がもっとしっかりしていれば、鷹目は助かっていたのかもしれない…
「でもねぇアルバートさん。
あんたは落ち込む必要なんてないんだよ?
ーーーこれはね、鷹目が望んでやったことなんだよ。
あんた、鷹目から何かメッセージを受け取らなかったかい?」
「っ!」
ーーーメッセージ。
『お前はまだ…世界を知らない…!!』
死に際の鷹目の声が蘇ってきた。
「やっぱり受け取っていたんだねぇ…
ーーーアイツはすこぶる頭が良くてね、何かを遂げる時は必ず目的があった。
私はそれがなんなのかは分からない。
だがアイツがお前にメッセージを残したということは、きっと何か目的があったんだよ」
ーーーポン…
ふと、ハカゼが俺の肩に手を置いた。
暖かく、まるで母親のような手ーーー。