相棒の世界
「鷹目兄さんの言うことなら、俺はなんだって聞きます。
鷹目兄さんの思いを遂げるためなら…命だってかけますよ」
ガイドンは真剣な口調でそう言った。
「…ガイドン」
今でも信じられないような真実を並べられて、俺は少しばかり混乱していた。
だがーーー
ガイドンの…鼠の強い意志はーーー
十分すぎるくらい伝わってきた。
「アルバートさん」
ガイドンは俺の手を拾うと、ギュッと握りしめた。
「6年間、ずっとお世話になりましたが…
あなたは本当に優しい人でした。
これだけは嘘ではありません。
ーーー鷹目兄さんはあなたと一緒にいれて、とても幸せだったと思います。
あなたのことを心底慕っていた鷹目さんの気持ちも、今になってはものすごくわかります。
俺もあなたを守りたいです、アルバートさん。
鷹目兄さんの意志も何も関係なく、俺はあなたを守りたいです。
あなたは本当にーーーいい人ですから」
「……っ」
ガイドンの言葉に胸が熱くなった。
こんなにも思われて、こんなにも温かい手を添えられて…俺はいいのだろうか。