相棒の世界
「ーーーそういえば、あんたは鷹目に死刑台の上で出会ったらしいねぇ」
「っ!」
ハカゼの言葉で、ふとあの頃の恐ろしい光景が蘇ってきた。
俺自身の暗い歴史のーーー終点。
「ーーーああ、そうだが…」
『ーーーちょっと待ったあああ!!!』
あのときすぐ近くから聞こえてきた声が、俺にとってはまるで神の声のように感じたんだ。
あのときの鷹目の声はーーー
今でも鮮明に覚えていて、忘れることができない。
「ーーー詳しく聞かせてくれないかい?
あんなガキだった鷹目が、どうやってアルバートという相棒を手にしたのかを知りたいもんでねぇ」
俺は少しだけ躊躇した。
この話はーーー誰にも話したことがなかったのだ。
これはーーー
鷹目と俺だけが知るーーー
俺たちの『起源』。
「ーーー分かった」
ガイドンとハカゼが座ると、俺はゆっくりと口を開いた。
「ーーーあれは、俺が育ての親から離れて、ちょうど半年が経った頃のことだった…」