相棒の世界




ーーーそんな時だった。




「アルバートだな」



「…なんだよてめぇ」



「お前を逮捕する」




俺は保安官に捕まった。






ーーーガシャン。



後ろに手を回され、手錠をかけられる。





「もう分かっていることかもしれないが、お前は間違いなく死刑だ」




そう言われても俺はーーー



何一つ抵抗しなかった。





「………」




ただずっと口を結んで、これから訪れるであろう運命をただひたすら待ち続けたのだった。








ーーー正直、もう死んでしまいたかった。




この世界で生きていく気力を、俺は既に無くしていた。





はやく…殺してくれ。





15歳の俺は牢屋の中で、



ただひたすらそう呟いていたーーー。







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