相棒の世界
「こいつの死刑は取り消しだと言ってるだろ。
ーーーこの鷹目様が言ったからには、もうそれは決定事項だ」
「鷹目だと!?」
辺りはざわつき始めた。
「鷹目って…あの史上最強の殺し屋よね!?」
「まさかここに現れるとは…!!」
鷹目という名前は聞いたことがあったため、俺も驚きを隠すことはできなかった。
史上最強、政府公認の殺し屋。
その名も『鷹目』。
まだ18という若さにも関わらず、殺しの腕はもはや神業。
特殊な能力の『鷹の目』は誰もが恐れ入ったとか…
ーーーゴクリ…
俺は唾を飲み込んだ。
こんなすごい奴がーーー
なぜこんな俺を助けに来たんだ…?
「た、鷹目様…」
急に畏まった様子になった指揮官は、恐れながら口を開いた。
「鷹目様のお気持ちを理解したいところですが…こいつは多大な量の殺人を犯している極悪人なんですよ?
死ななければならないのは当然のことです」
「死ななければならない?」
鷹目はそう言うとーーー
「あはははははっ!」
声を上げて笑い始めた。