相棒の世界
「こいつは死ななければならないだって?
じゃあ、こいつを生み出してしまったこの世界は、もっとはやく死ななければならないな!
はははっ!」
「っ!!」
鷹目のその言葉に誰もが息を飲んだ。
「はははっ…笑えるよまったく!
よーし、じゃあこいつが死刑になるまえに俺が世界をめちゃくちゃにしてやるよ。
簡単なことだぜ?
誰もこの俺から逃げることは出来ない」
ーーーカチャ
鷹目は銃を構えた。
「いやあああ!!!」
「やめてください!!!」
途端に慌てふためく観衆たちーーー。
「やめて下さい、鷹目様…」
指揮官は震える声で言った。
「やめないよ?
ーーーこいつの死刑取り消しが決定するまで」
「っ…」
指揮官はしばらく黙り込んだ後ーーー
「ーーー分かりました…
政府に相談します…」
仕方なくそう言ったのだった。
「よーし、じゃあ俺は世界をめちゃくちゃにしないっ!」
鷹目は能天気な声で言うと、慌てふためく観衆たちに声をかけた。
「もう慌てるのはやめてくれ、みんな!
こいつの死刑取り消しが決まった!
世界の平和はこの指揮官によって守られたぞ!あはははっ!」