相棒の世界
「ハァ…」
俺は顔を上げた。
「分かった、話を聞こう。
ーーー中に入れ」
「ふふっ…失礼する」
遠慮もなく、鷹目の娘だという少女は家の中に入ってきた。
「ーーー真っ暗ではないか…」
「そこにロウソクとライターがある。
勝手につけろ」
「……っ…まったく」
少女は机の上に置いてあったロウソクとライターを手探りで探し、そしてようやく火をつけた。
「………」
俺は椅子に座り、机の上に手を置いた。
偶然にも触れた葉巻を持ち、そして顔をあげる。
「おいガキ、こっちにライターをよこしてくれ」
「……っ…これがお前の人のもてなし方か。
随分と丁寧なんだなーーー」
少女は俺にライターを手渡した。
「葉巻は体に悪いぞ」
「小さいガキが口を出すな」