相棒の世界
「ーーー鷹目、ハカゼによるとこうして話している時間はそう長くはないそうだ。
ーーー必要なことを教えてくれないか?」
俺は鷹目を急かすようにして言った。
時間が無いんだ。
仕方がない…
『まあそう焦るなって、兎ちゃん…』
「っ!?」
鷹目はゆったりとした口調で続けた。
『せっかくの再会なんだ…
俺はそんな早口で並べられた兎ちゃんの言葉より…もっと世界を満喫しているような、嬉しそうな兎ちゃんの言葉を聞きたいなぁ…』
「…ったく、何を言ってるんだ」
死んでからもお気楽でいる鷹目に少しばかり呆れた。
「おい、鷹目。
今は重要な時なんだ。
頼むからジョークはよしてくれ」
『これはジョークじゃないよ、兎』
「っ…」
兎と言われたことに息を飲んだ。
鷹目は真剣になると、俺を兎と呼ぶのだ。