相棒の世界
「一つ目の質問の答え。
ーーー私は本当に鷹目の娘だ。
そして二つ目の質問の答え。
ーーー私はそのメッセージと共に孤児院へ送られた。まだ産まれたばかりの赤ん坊のときにな」
「……っ!…ゲホッゲホッ!!」
葉巻を吸いながら、思わず俺はむせた。
「ゲホッ……産まれたとき?」
「ああ、そうだが」
「………っ…」
俺はしばらく黙って考えた。
ーー産まれたばかり?
ーーメッセージと共に孤児院へ送られた?
もしこいつが本当に鷹目の娘であるとして、どうして鷹目はそんなことをしたんだーーー
「ーーーおい、ガキ」
「私はガキではない、ニカだ」
「ちっ…ニカ」
「なんだ」
「お前……年はいくつだ」
「6歳だが?」
「……っ!!」
ーーー鷹目が……死んだ年だ………
「どうかしたのか?」
「ーーーいや、なんでもない…」
俺はもう一度、葉巻を口に加えた。
吸う気にはーーーなれなかった。