相棒の世界
「うさぎぃぃぃ!!!」
「っ!」
ふと、ニカの声が聞こえてきた。
「いや!!離して…!!」
そしてミラの声も。
「…くそっ!」
俺はガイドンを振り払うと、ニカとミラの方へ駆けて行った。
真っ暗で何も見えない。
だがーーー
俺がどうなってもいいから、あの二人だけは助けたい!!
「ーーーそこまでだ」
カチャッ
「っ!!」
ふと、聞いたことのない男の声と、銃をセットする音が聞こえた。
「それ以上近づいたら、このガキと女を撃つ」
「っ…」
俺はその場に立ち止まっていた。
くそっ…
どうすればいい…
「ーーー黒犬…」
後ろにいるガイドンが呟いた名前に、俺は身震いさせた。
こいつか…
俺たちを追ってくるやつはーーー。