相棒の世界
「兎…私よりも先に鷹目から受け取ったメッセージの意味を探せ。
ーーー言ってたじゃないか…グスッ…
鷹目は…それが分かった時に全てが救われるって…グスッ…言ってたじゃないか…」
ニカの言葉に俺は驚愕した。
まさか、ハカゼの家でニカは見ていたのか?
鷹目の姿をーーー。
「…探せ兎!!
私は絶対負けないから!!
意味を見つけて…みんなを救ってくれ!!」
「っ!」
ニカの言葉に胸が痛くなった。
馬鹿な奴め…
「そこらへんにしとこうか」
ドスッ!
「うっ…」
腹に蹴りを入れたような鈍い音がしたと同時に、ニカは喋らなくなった。
「ニカ!!」
「待ってるからな、兎」
「っ…待て!」
俺は黒犬の声が聞こえてくる方に跳んだがーーー
黒犬は部下らしき者にミラを離すよう指示すると一瞬にして消え去り、そしてそのすぐ後を追うようにして部下も消え去ったのだったーーー。