相棒の世界
「シルブ、この洗濯物を干してきてくれないかい?」
「うん!分かったよハカゼさん!」
俺はそれから老人の家に住まわせてもらうことになった。
ハカゼというその老人は、どうやら有名な占い師であるそうだった。
「外に物干し竿がある。
そこにこうやって一つ一つ干していくんだからねぇ」
「分かった!」
俺はこうして毎日家事を頼まれたものの…
ガッシャーーーン!!!
やはりいつも失敗ばかりやらかしていた。
「…どうしたんだい?シルブ」
「うぅ…グスッ…物干し竿…
全部倒しちゃった…グスッ…
ごめんなさい……」
俺の中に恐怖が走った。
この人にも捨てられるんじゃないかと。
「ーーーはっはっはっ!」
「え…」
しかしハカゼはーーー
そんなことで俺を捨てるような人間ではなかった。