相棒の世界
「ーーーちょうど3ヶ月前だった。
私が孤児院で勉強をしていた時、ふと黒い犬の仮面を被った男に声をかけられたんだ。
『お前の父の知り合いだ』そう言っていた。
ーーーだけど私は気づいてしまったんだ。
あいつの懐にある一丁の銃、そして1キロメートル先あたりに隠れている怪しい男どもの姿に」
ーーー黒い犬、か……
「ーーー逃げ出したんだ。
孤児院を出てひたすら走った。
そしていつも持ち歩いているメッセージのことを思い出し、私は兎という男を探すことにしたのだ」
スタッ
ニカは一本前に出た。
「お前はーーー兎か?」