相棒の世界




窓の修理も終わり、何もかもがひと段落したと思っていた一週間後。



またもや彼は現れた。




「鷹目だ!捕まえろ!!」



ふと窓の外から聞こえてきた声に、私は思わず立ち上がった。



鷹目?



急いで表に出ると、そこには保安官たちに追いかけ回されているあの少年の姿。



「そっちに行った!逃がすな!!」



何人もの大人に追いかけ回されている少年。



その顔はーーー



とてつもなく苦しそうだった。




「ヒー…ヒー…」



なんだか、呼吸の仕方がおかしい。




と、思っていたその時だった。







ーーーバンッ!



「っ!!」



急に鳴り響いた銃声にみな体を硬直させる。




横を見るとそこにはーーー



銃を持った右手を上に伸ばしている叔父おじさんの姿があった。



どうやら空に向かって弾を一発放ったらしい。





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