相棒の世界
腹が完全に大きくなった頃、鷹目は久々に私のもとに会いに来てくれた。
兎が寝ている合間をぬぐって、こっそり会いに来てくれたのだ。
「随分と大きくなったなぁ!」
私のお腹を見るたび、目を輝かせて喜ぶ。
「俺に似て絶対に顔がいいはずだ!」
「よく言うよまったく」
ーーー鷹目は私を椅子にゆっくり座らせると、窓の外を見つめてゆっくり口を開いた。
「実は、今日は大事な話をしに来たんだ」
「ん?」
大事な…話?
振り返って私を見つめると、鷹目は少しだけ悲しげな表情を作った。
「ーーー近々、俺は死ぬかもしれない」
「………え?」
頭が真っ白になった。
言っている意味が分からなかった。
なんで?
なんでそんなことを言うんだよ、鷹目。
ねぇ、なんで?
どうして…?
「兎が狙われてるんだ…奴に」
「っ!!」
奴の正体を私はこの頃既に知っていた。
私を追い続け、さらに兎までも狙いに定めるなんて…。