相棒の世界
ーーーそして、とうとう子供は生まれた。
「オンギャア…!オンギャア…!!」
生まれてきた子は鷹目の言う通り、女の子だった。
大きな声で泣き、手足を動かし、世界に負けないくらいに元気に生まれてきた。
「あ……」
鷹目は生まれてきた子を抱き上げると、瞬き一つすることなくその顔を見つめていた。
「…ははっ、似ているのは目の色だけかな?」
赤ん坊の顔を指で優しく撫でながら、小さな体を大切そうに支える。
「まったく可愛いなぁ…」
鷹目の子だよ、そう言うと彼は嬉しそうに笑みを作った。
「そうだよな。俺の子なんだよな」
子供を両手で持つと、高く高くあげる。
大きな手に支えられた小さな命を見上げながら、鷹目は言った。