相棒の世界
私はそのまま町を出た。
後ろ髪を引かれるような思いを胸のうちに隠し、口をギュッと結んだまま歩き続けた。
鷹目の言ったことだったから信じることができた。
全てが終わればニカとまた暮らせる。
そう信じて私はーーー北へと戻った。
鷹目。
お前は本当にバカだと思う。
自分を犠牲にしてまでも誰かのことを思い、誰かの心に残り続ける。
でも、私はそんな鷹目の優しさが大好きだった。
お前は本当にーーー
おじさんそっくりだった。