相棒の世界
ポロッ……
何かが俺の頬を伝った。
「はっ…」
それは俺の涙だった。
「兎、さん…?」
俺はミラの声が聞こえる方に顔を近づけた。
そしてーーー
その唇に唇を重ねた。
「っ!」
途端に肩をピクリとさせるミラ。
俺はそっとその肩を撫で下ろした。
『アルバート…愛してる』
母さんの声が聞こえたような気がした。
ーーー母さん。
ありがとう。
母さんからの愛は、
俺の心にずっと生きている。
ずっと、永遠に、
消えることはない。
母さんーーー
愛してるよ。