相棒の世界




俺たちはそれから毎日のようにワールドの店に行っては目当ての品があるかを確認した。



窓枠のすぐ下に隠れ、店主に見つからないように少しだけ顔を覗かせる。



「あったか?鷹目」



「…ああ、両方ある」



フゥーとため息をつくと、俺はすぐに顔を引っ込め壁にもたれかかった。



「よかった…」



毎日心配でドキドキしっぱなしだ。



万が一なくなってしまったらって考えると、いてもたってもいられない。





「……あっ」



ふと、俺はあることを思いついた。




それはーーー



「鷹目!」



「っ…なんだよ黒犬」



「今からあの店を襲撃するぞ!」



「ーーーはぁ?」




そう、店を襲撃することだった。




「…何言ってんだ黒犬。いくら俺たちだからってさすがにそれはまずいよ」



そっぽを向く鷹目。



ちぇっ。こいつは本当に下向いてばっかだな。



ガシッ!



俺は鷹目の両肩を掴んだ。




「ーーー俺たちだからだよ!」



「…俺たち?」



「ああ!もしあの二つが俺たちのためにあるものだったら、きっと襲撃すれば手に入るはずだ!それが運命ってものだよ!」




一か八かの賭けだ、鷹目。





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