相棒の世界




ーーーその日俺は森の中にいた。



鷹目が銀髪の男の銃を奪うために頑張っているのなら、俺も頑張らないと。



そう思って森でひたすら剣術を特訓していたのだ。



ーーーひとりぼっちで。




ヒュン、ヒュン!



拾った棒を振り回す。



ここで敵が来たら消えてーーー



それでこっちに移動して一突き!



ヒュン!



「ハァ、ハァ…」



このころの俺はしばらく悪退治をやめて、朝から晩まで特訓に明け暮れていた。



鷹目がいないと悪退治も気合が入らなかったのだ。







「ーーー鷹目、そうじゃないよ」



ん?



ふと森の向こう側から鷹目を呼ぶ声が聞こえ、俺は耳を傾けた。




「ーーーちゃんとやってる!!」



「あっ…」



はっとなった。



鷹目の声が聞こえてきたからだ。




ーーーそこにいるのか?鷹目。



俺は姿を消して、その声の方へと少しずつ近づいていった。



一本の太い木の後ろに隠れ、様子を伺う。



「…あっ」



そこにはーーー



楽しそうに男に銃の使い方を教えてもらっている鷹目の姿があった。



「鷹目…」



なにやってるんだ…?




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