相棒の世界





「そう言えばーーー
どうしてニカさんはジョンさんを『兎』と呼ぶんですか?」




ーービクッ!




「ああーそれはな、こいつが…「好きだからだ!」」


「…え?」




「兎がーーー好きだからだ」





ーーーガイドンには、


正体を知られたくない。








「ぷっ…ぷははははは!!!」



ふと、途端に隣のニカが大声で笑い始めた。



「お前、さすがにそれはないだろう!!
兎が好きだとか……おかしくて腹が痛くなってくる!」



「よせ、仕方がないだろう。
好きなのだから……」





いちいちこのクソガキにイラついていてはダメだ。


もう受け流すしかないーーー





「そーなんですかジョンさん!!
いやー意外ですね!!
早く言ってくれれば、店にたくさん兎を持ってきたのに!!」




「あははははは!!」





ニカはまだ笑い続けている。



人の恥を見るとこんなにも笑うやつなのか…



なんてタチの悪い6歳だ。








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