相棒の世界
「ハァ、ハァ…」
俺は丘に着くと、ニカがいないか辺りを見回した。
「ニカ!…ニカ!!!」
名前を呼んではキョロキョロと見回す。
しかし、ニカの返事は返ってこない。
「…あっ!」
ふと俺は丘の一番高いところにある巨大な岩の上に、誰かがいる気配を感じた。
ーーーきっとあそこだ!!
その場で地面を蹴り、一気にその岩のてっぺんまで跳ぶ。
「あっ!」
空中の高いところから下を見ると、そこにはニカであろう少女が横たわっていた。
二つ縛りのダークブラウンの髪に、麻の生地の白いワンピース。
細い手足は白く、唇はほのかなピンク色だった。
ーーー鷹目の顔をいい顔の基準とすれば、
まあまあ美人といえる顔だと思う。