相棒の世界
「住むところをお探しなんですか?
ジョンさん!」
ふと、ガイドンが口を開いた。
「ああ、まあな……
できればこの町と隣町以外がいいのだが…」
「あー!だったらいいところがありますよ!!」
「え?」
ーーーいいところが…あるのか?
「この町を出て、ずーっと北へ向かった森の中に俺の知り合いが住んでるんです!!
占い師の女なんですが、これまたものすごく当たって!!
ーーー噂では『死んだ者』と話をすることもできるとか!!」
「……なんだって!?」
ーーー耳を疑った。
『死んだ者』と話ができる。
だとすれば、死んだ鷹目にこれからどうすればいいのか聞くことができる……
そしてーーー
『お前はまだ世界を知らない』
あの言葉の意味もーーー
「お人好しな性格だから、すぐに住まわせてもらえますよ!!」
ガイドンの思わぬ提案に、俺は希望を見た。
まさか、こんなに嬉しい偶然があるなんて…
「ーーーニカ、聞いていたか?」
「ああ」
「どう思う?」
「……行ってみる価値は……あると思う。
ーーーだが…」
だが?
「正直に言うと……少々怖い」