相棒の世界
「大丈夫よ、アルバート…
私が絶対に守ってみせるわーーー」
母さんは俺を連れて歩き続けた。
靴磨きの仕事をしながらなんとか食料を手に入れるだけの金は稼ぎ、俺を守り続けた。
ーーーそして探し続けた。
俺を受け入れてくれる家をーーー。
しかし、どの家も盲目の俺を受け入れてはくれなかった。
目が見えない子を家に置いて、一体何の役に立つんだ。
どの家に行っても、そう言われて追い返されるだけだった。
しかしそれでも、母さんは諦めなかった。
俺の手をしっかり握って、歩き続けたんだーーー。
しかし悲劇は、俺が6歳の頃に突然起きたーーー。
「やめてぇぇぇ!!」
「母さん!!」
道端で野宿をしていた俺と母さんは、奴隷売りに捕まったのだ。
「さっさと中に入れ!!殺すぞ!!」
小さかった俺は、奴隷売りに抵抗することができなかった。
俺と母さんはそのまま運搬車に詰め込まれ、どこかに連れていかれたのだったーーー。