相棒の世界
ガイドンが隣に来たことを確認すると、俺は後ろを確認することもなく、すぐに跳んだ。
「うああああ!!」
「落ち着けガイドン!!」
パニック状態のガイドンをなだめながら、俺はニカに声をかけた。
「この先は大丈夫か!!」
「…屋根の上に降りたほうがいい!
ーーー悪魔を突き放せる!!」
「……っ」
唇を噛み締めた。
ーーー奴にはそんなことは通用しない…
俺は言われた通りの場所に着々すると、屋根の上を駆け抜けていった。
「ガイドン!走れ!!」
「へ、へい…!!」
ニカは抱えることができるが、ガイドンは少々厳しかった。
無理をしてでも走ってもらうしかない。
「兎!すぐ下にいるぞ!!」
「…っ…ちくしょう…」
間違いなく俺たちを追ってきている…
俺はまたガイドンを捕まらせると、屋根を跳び伝っていった。
ーーー頼むから…少しでも離れてくれ…!
今、奴と戦うのはどう考えても厳しすぎる…!