“say thank you”


「…が………お……わ…!」






何…




聞いたことのある声が耳の奥で響く






「…お…わ……!…緒川…!」






緒川……?




誰かが私を呼んでいる?






目を開けて確かめようとしたけれど、私の瞼は重く開けることができない






私は必死で右手を握った





「…緒川?」




誰かが握り返してくれる






誰だろう…



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