【詩的小説短編集】=想い=
あなた
あなたと一緒にいた時間は、とても長い。


でも、あなたと心を合わせた時間はほんの僅かだった。


二人の事をきちんと考えずに、離れていったたあなたに、泣いた夜もある。



ずっと私の手を触れずにいたね。



それがあなたの優しさだとは知らず、イラツク私がいたの。



私に、大切な人の手を離すなと教えてくれたね。


あの時の心の中を、教えて欲しかった。


会えなくなってもう何年も経つけど、あなたは元気ですか?


少し前に偶然会ったね。


お互いに年を取ってた。


あの時、声をかけられなかった事、とても後悔してます。


ねぇ、もう許してくれた?


私達の事を……。


無理だよね。


そんな顔をしてたもの。


できれば、ちゃんと会いたいよ。


もう一度だけさ……。


恋愛じゃないけど、あなたのこと大好きだよ。


友達だったんだよね。

あの頃からずっと…




満天の夜空を見上げて、私はそっと微笑んだ。


また、あなたに会える。


そんな、確信のない思いを抱えて………




=fin=



< 19 / 42 >

この作品をシェア

pagetop