俺様社長に振り回されるのも悪くない
「あ……夏希は知らねぇか。夏希が入る前は香月さん一人だ。香月さんは初めから一人がいいって、部下はいらねぇって言ってたんだ」
私は社長の話を聞いて驚いた
『えっ?……けど、結構な仕事の量だし、私も幾つか仕事してたけど、それでも仕事の量が半端ないんだよ』
「あぁ……それでも香月さんは一人でこなしていた」
そうだったんだ
……けど、ならなんで私が入れたの?
私が聞こうとすると
社長が話し出した
「短大の時……何度かコンクールがあったろ?あれを香月さんは見に行ってたんだ……夏希の作品を見に」
え?私の?
「夏希が入るまでの2年、誰がなんと言おうが一人でこなしていた香月さんが、夏希の作品を見て惚れたらしい……夏希と働きたいって言ってきたんだ」