俺様社長に振り回されるのも悪くない
辞令
次の日……
少しだけ眠い。
私はいつも通り出勤すると
既に名取さんが待っていた。
昨日のは夢だと思いたかったけど
名取さんを見ると……やっぱり現実。
「おはようございます、久里さん」
相変わらずにこやかな笑顔
『おはようございます、お待たせして申し訳ありません』
「荷物はこれだけでしょうか?」
私の荷物を軽々と持つ名取さん
では行きましょうと歩き出す
え?もう?
いつも私が出社してから課長が来る
だから、課長に挨拶も出来なかった
急いで名取さんの後を追った。