俺様社長に振り回されるのも悪くない
これが何日……何週間も続いた
なんか……疲れる
気持ちが滅入る
だからかな?
食欲もないんだ。
「久里ちゃん、顔色悪いよ?」
一緒に買い物に行ってから
私の事を、久里ちゃんって呼ぶようになった名取さん
『あ…大丈夫です。夏バテかな?』
「久里ちゃん……まだ夏じゃないよ」
私の言葉に苦笑いする
「社長と…なんかあった?」
名取さんは心配そうに聞いてきた
何かって……
ん……だめだ、なんて言っていいか…
それに、吐き出したら
泣いちゃいそうだし。
『なっ、なにも……』
やっと出た言葉だった。
ガチャ……
タイミング悪く会議が終わって
帰ってきた社長
やばぃ……涙でそう……
『わ、私……ちょっと資料取ってきます』
そう言って急いで秘書室を出て階段を降りた