俺様社長に振り回されるのも悪くない
話してないこと……
それは、多分これからのこと。
「夏希……座って」
私は社長の前に座る
社長は私の手を取り話し始めた
「……今の仕事は好きだ、だから辞めるなんて考えたことがなかった。けど……ある女に興味が湧き、側に置きたいと思った……彼女と暮らすようになって、彼女の実家に行くようになって、彼女の実家の手伝いをしながら、お父さんと話すようになって……」
社長の一つ一つの言葉で
私の鼓動は早くなる
「うちのホテルにも、こんないい野菜を仕入れたら、もっと新しい事が出来るんじゃないかって考えるようになった」
「お父さんに仕入れさせて貰いたいって話したけど、うちのホテルの規模だと厳しいって決断になった」