俺様社長に振り回されるのも悪くない



「俺と結婚してくれますか?」


答えは決まっている……
なのに、うまく答えられない



「夏希、返事」


返事したいよ……
けど、嬉しすぎて
涙が止まらなくて、
うまく言葉がでない


「ったく、泣き虫だな……」


涙を拭っている私の左手を
社長は強引に取り
優しく指輪をはめてくれた


「ん、ピッタリ」


私の頬を手で挟み
両手で涙を拭ってくれて
ようやく社長の顔が見える


「返事」


そう言って私の唇に優しくキスをする


『は、はい。お願いします』


ようやく言えた言葉に
社長は万遍の笑みを浮かべる
それと同時に私は社長に抱きかかえられ
社長は外へと歩き出した
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