俺様社長に振り回されるのも悪くない
社長の言っている事がイマイチわからない
「どうせ結婚したら夏希の奨学金はおれのにもなる、ならさっさと払うのが一番。お父さんが俺に借りて払ったとしても、俺にとっては同じ事なんだけど……」
「お父さんは、俺が断っても返済をして来るんだ……参ったよ」
『それでも、私が学生の時のだから私が払わないと……』
話を続けようとすれば
それを阻止するように唇を奪われる
「その短大に進学しなかったら、香月さんの目に止まらなかった……そしたら俺にも出逢わなかった。奨学金制度に感謝だな……気にするな」
そう言っておでこをくっつけてくる
……見つめ合う
社長の眉が少しだけ上がった
『……ダメですか?』