俺様社長に振り回されるのも悪くない
『社長、先にお風呂はいって下さい』
「あぁ、お前は?」
『あ、私は後で……お風呂入っちゃうと全くお酒がダメなんです』
社長のお風呂は早い
だから、用意していたら丁度いい時間
ワイングラスを出し
皿とグラスをリビングに運ぶ
ワインは……社長に開けてもらおう
リビングのテーブルに並べていたら
写真たてが置いてあるのに気がついた
手に取り見てみると
学生服の社長と……弟さんかな?
「弟の薫だ、うちの副社長をまかせている」
私が見ていた写真たてを
社長が取り元へ戻す
あっ……見たらダメだったのかな
「まだ会ったこと無かったか?」
『はい、まだ……名取さんが惚れるなって言われましたけど』
笑いながら言うと
社長が真面目な顔をして
「それは許さねぇ」
あ…、これはマジなやつだ
『ふふっ…無いですよ!さて、飲みますか』
私たちはソファに座り飲み始めた