Dear U
仕事が一段落して
アホ女をからかいに行った。

手品を見せてやった。

アホ女は無邪気に笑ってた。

ホンマにアホな奴。





帰り際
アホ女が仕事の相談にやってきた。

俺は
タバコが吸いたいから
屋上に連れて行った。


大丈夫か??

って聞いたら
アホ女は泣き出した。


自分のことを
一生懸命話してた。

俺は黙って聞いてやった。


途中
話題が変わったが
必死に悩んでいるみたいだった。

だから
俺の話もしてやった。

就活の話
仕事の話
自分の性格

そして
恋愛の話



「俺、彼女いないって言ってるやん」
何を言いだすんだ俺…

「言い出したこと途中でやめないで下さい」

「実は彼女がいるんだ」
「そうなんですか」
「でも彼女じゃないんだ」
「不倫ですか??」
「違う…浮気相手。」

「そうなんですか」

「でももうすぐ別れるんだ。」


アホ女は話題を変えた。
「きっと素敵な方なんでしょうね」
「もしよかったら、私を彼女候補にして下さいね」

最初は無視したが
何度も言うから
「分かった」って言ってやった。


「私のことどぉ思ってるんですか?」
って聞かれたから
「好きだ」と言った。

アホ女は
御礼を言っていた。


また同じことを言ったから
「だから、好きだって言ってるだろ」
またアホ女は御礼を言った。


なんか話したりなくて
ご飯に誘った。


時間が時間だったから
結局行かなかったけど

その日以来
アホ女の態度が変わった気がする。

まずいなあ。
ただそう思った。
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