どっちを選べばいいの?
校長先生の話が始まって、10分ぐらいの時間が経ち、少しずつ会話が聞こえてきた。
よし!夏穂の所に行こっ!!
夏穂は少し前の方に並んでいる。
あ、いた。
わかりやすいな。
少し小さい背中と、この少し長めの髪の毛。
とんとん、と俺は夏穂の肩を叩いた。
そして、夏穂が振り向いた。
「なぁ、夏穂、今日一緒に帰れるか?」
「え?う、うん。帰れるよ。」
「じゃあ、また後でな。」
俺は嬉しくて微笑むように笑った。
そして、先生にバレないように自分のとこ所に戻った。