どっちを選べばいいの?

そして、数学のワークをもう1ページ開くと、懐かしいような問題があった。



1学期の一番最初に習った問題なんだろうけど、全然わからないから、結構昔に習ったんじゃねーのか? 、と思うくらい懐かしく感じた。



「ここ、わからない。」



俺は、わからないところを指で指しながらたずねた。



「どこ?」



夏穂はそう言って、俺の正面にいたのに、俺の横へと移動した。



近いっ!



夏穂のにおいが鼻をくすぐる。



「えっと、ここは、こうやって、こうして……」



わかりやす、やっぱ頭が良いっていいな。



「こうすると、はい!出来た!わかったかな?」
「わかったよ!えっと、この3問も同じようにすればいいんだな?」
「うん!そだよ。」
「よし!じゃあ1問目、ちゃんと出来てるか見てて?」
「はーい。」



えっと、こうして、ここをこうして……



「出来たー!どう!?あってる!?」
「正解だよ!由宇くん!すごいねー。」
「夏穂のおかげー。あと、2問もやってみる。」
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