どっちを選べばいいの?
「うぉー!出店いっぱ〜い!」
由宇くんの目が、すごくキラキラしてる。
子供みたい。
「早く行くぞー!」
由宇くんがはしゃいでいる。
今にでも走りそう。
って走ってんじゃん!
「待ってよ、由宇くーん!」
「ほら、早く!」
由宇くんは走りながら振り向く。
あっ、前!誰かいる!
「前!危ない!」
「えー!?何ー!?」
ードンッ
「きゃっ」
あーあ、ほらー、走るから。
私たちは、由宇くんの所へと駆け寄る。
由宇くんの前には、ぶつかった女の人が座りこんでいた。
「ごめん!大丈夫?立てるか?」
由宇くんが、その女の人に手を差し伸べているが、女の人は、自分で立った。
「私こそ、ごめんなさい。前見てなく……あっ!」
女の人は、由宇くんの顔を見て驚いている。
「もしかして、由宇!?」
「え?あっ!お前もしかして、麗華?」
だ、誰?