どっちを選べばいいの?
弘喜に怒られたけど、たこ焼き買っといてよかったー。
みんな許してくれたし、たこ焼きうまかったし。
花火も終わったから、帰ろうかな。
「よし!帰るか!」
「おう!夏穂ちゃんと彩香ちゃん、家どこ?送ってくよー。」
なんで、夏穂と帰ろうとしてんだよ。
「夏穂は、俺と帰るから。」
「そっか、じゃあ彩香ちゃん、家まで送ってあげるよ!」
「うん!ありがと。」
弘喜も優しいところあるんだー。
夏穂の方を見ると、掘が夏穂の耳元で何か言っている。
夏穂、すごくうれしそう。
まぁ、俺には関係ないことかな。
夏穂は、掘の話を聞き終わってから、俺に「帰ろっ!」と言った。
「じゃあ、弘喜。俺たち帰るわ。」
「おう。またな!」
「ばいばい!彩香!」
そして、俺たちは弘喜たちに背を向けて、人がたくさんいるところを歩いた。
「夏穂、迷子になんなよ。」
「うん。」
そう言って、夏穂は俺の服の裾をつまんだ。