どっちを選べばいいの?

(夏穂SIDE)

ーピロリン



ん?電話のメールの着信音かな。



「まぶしっ」



目を開いたら、窓の外には太陽が出ていた。
ケータイを取るために、ベッドから下りようとかぶっていた布団をどかそうとしたら、肩に手がのっていた。
......あ、由宇か。



「おはよ、夏穂。」



わっ!!起きてたんだ。



「お、おはよ。」
「今の着信音、夏穂のだよね?」
「あ、うん。」



ケータイを手に取ると、彩香からメールが来ていた。
朝早くから、どうしたんだろう......



「......え?」
「どうした?」
「彩香が、いつでもいいから今日中に家に来て、て。」



彩香がこんなこと言ってくるの初めて。



「じゃあ、お風呂に入って、すぐいけばいいよ。」
「お風呂?」



なんでお風呂?
......あ!そっか。
思い出すだけで恥ずかしい......



「あ、うん!入る!」



私は急いで、昨日持ってきた着替えを持って、お風呂場に向かった。



「タオル置いとくね。」
「ありがと。」



シャンプー、使っていいかな?






「お風呂、ありがとー。」



タオルで頭を乾かしながら、由宇の部屋に戻った。



「おう!......シャンプー使った?」
「あ、うん。勝手に使ってごめんね?」
「俺と同じにおいだな。」



そ、そっか。そうなるんだね。



「じゃあ、彩香の家行くね。」
「うん。またな。」
「おじゃましました。」



よし。彩香の家に早く行かなくちゃ。
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