どっちを選べばいいの?
彩香の家に着くと、玄関に彩香が座っていた。


「彩香!!」



彩香の元へと駆け寄ると、彩香の目から大粒の涙が流れた。



「彩香!?どうしたの?」
「夏穂......」



玄関で話さないで、彩香の部屋で話すことにした。



「私、もう上くんと顔合わせることできない......」
「どうして?」
「昨日、私と上くんと一緒に帰ったでしょ?......告ってみたの。」



あ、そういえば昨日解散する前に、私に小声で告ってみる、て言ったっけ。



「どうだったの?」



泣いているから、だいたいわかったけど、一応聞いてみた。



「上くんね......好きな人いるからって......なんとなくわ気づいてたんだけどね。」
「そうだったんだ......」
「でね、上くんそこから一言もしゃべらなくなったの......だから私、走って帰って来ちゃった。」



彩香が落ち込んでる。



「彩香は、上くんのことあきらめるの?」
「......うん。あきらめるよ。」
「......あきらめちゃっていいの?」
「ごめんね。私、そんなに強くない。」



そうだよね。私もそんな強くないもん。



「彩香がそう言うのだったら、それでいいけど......ごめんね......私、何も力になれなくて。でも、何かあったら私を頼ってね?」
「うん。ありがと。」



そして、日が暮れるまでたくさんおしゃべりをした。
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