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「何で俺には彼女がいない」
私はまた丸つけを始める。
「金髪だからじゃない?」
「ええ~かっこ良くない?」
髪の毛をさわりながら席に近づいてくる
「うーん 私はかっこいいと思うよ~」
「じゃーいいじゃん」
私は筆を置いて 大ちゃんの髪に触れた
ふわふわしててずっと
触っていたくなった。
あ…やばい
気持ち持ってかれる…
ぎゅっと髪の毛を引っ張った。
「痛っった!」
「まぁ万人にはうけないよね」
「そんな引っ張っることないよね?」
「もういいから 手伝って!」
大ちゃんはあーいと言って筆をとった。
「はな やっぱり綺麗だな」
「えっ何?急に
大ちゃんのほうがうまいから」
「あ、そっちか」
ふふっと大ちゃんは笑いながら
紙に筆をすべらせる
ただ丸をつけて 直してるだけなのに
それが作品に見えてきて 驚く。
「なーに見惚れてんの?
もしかして惚れちゃった~?」
「ないないないないない」
「おまっ そんな否定すんなよ
傷つくじゃん」
そしたら 大ちゃんが筆を私の顔に向けた
「えっやめて」
「傷ついたから 書かせろ!」
私は筆をとって立ち上がった
そしたら大ちゃんも立ち上がって
私のほっぺに墨をつけた。
「うわ!最っっ低!」
「怒んなって~はな可愛いよ♡」
「意味わかんない意味わかんない
やり返す まてコラ!」
大ちゃんはヘラヘラ笑いながら
逃げてて
私もいつの間にか 笑ってた
「捕まえた!」
「やだやだ!俺のイケメンな顔に…」
私と同じように大ちゃんのほっぺに
墨をつけた。
「うわうわ 汚れた
墨とかのきにくいぞ」
「大ちゃん キレ気味」
そんな事をしたら
教室の扉がバンっとあいた。